塚本スカウトをICSCの国際部スカウトに任命する その1

今年8月に御殿場で開催された第11回全国カトリックスカウトキャンポリーで国際部スカウトとして活動してきた14団塚本君から、貴重な体験をつづった感想文が届きました。
今年の春キャンプに新米ローバースカウトとして参加後、OBのパラグライダー教室のお手伝いに回り、その時の体験を親しみやすく楽しく書き綴ってくれた塚本君です。
ニヤニヤしていて、軽いノリのスカウトという外面の印象からはちょっと想像がつかないくらいまじめな彼は、確か8月だったか教会ロビーで通りすがりに「せっかく参加してきたのだから、感想を書いてよ」と頼まれたことを忘れず、自分で「10月2日締め切り」を設定。
2日明け方4時までかかって書き上げたそうです。
もちろん、先月任命されたボーイ隊副長補としても月の輪隊隊長としても活動を開始していました。
かっこいい姿を後輩に示してくれて、本当にありがとう!
横だけでなく、たてのつながりが塚本君を中心に新たに生まれることを期待していますよ♪♪

12096559_880528828669344_448206443902262353_n__________☆☆

「塚本スカウトをICSCの国際部スカウトに任命する」

そんなこんなでいきなり国際部入りが決定した。
2016年8月12日から16日まで行われた第11回全国カトリックスカウトキャンポリーは、同時に4th International Scout Camporee(以下ICSC)としても開かれた。つまり外国のスカウトが日本に来るということである。そんなスカウトのサポートをするのが国際部の仕事だ。
世界ジャンボリーや日本ジャンボリーの経験上、国際部の仕事には英語が必須であることは明白であった。世田谷育ちの私は当然英語を話すことなどできず、不安な準備期間を過ごした。だからと言って英語の勉強をすることもなく、とうとう大会は始まった。

国際部のスカウトはマカオ、台湾、タイ(富士登山には参加せず)、韓国、アメリカの計50人弱で構成されていて、大会の二日前に御殿場に入り、富士登山をした後にICSCに参加する手はずになっていた。
8月10日に田園調布教会に集合し、翌11日に外国のスカウトとともに御殿場富士山に向かう。外国のスカウトが続々と集まり、英語、中国語、韓国語など普段聞きなれない言葉が周りを飛び交い始め、大会の実感が湧いてきた。
そしてとうとう富士登山となった。

自分は外国人同様、一度も富士山に登ったことがなかったので、どうしても山頂まで登りたいと思っていた。しかし、「主役はあくまで外国のスカウト、リタイアなど現場の状況によっては登頂も断念しなけらばならない。」と事前に言われていた。そのため、リタイアが出ないように、せめて自分の近くではなく遠くで出るようにという邪念とともに登った。

自分とほか数人の国際部日本人スカウトは、ICSCのサイトに荷物を届けてから登山を始めたため、一時間遅れで出発した。全力で後を追いかけ一時間の遅れを取り戻した。
しかし追いついた時にはすでに外国人スカウトのペースは乱れ、一部は散り散りになっていた。邪念を捨てサポートに徹し、英語は喋れなかったが何とか励まし、応援し、尻を叩いて登った。
結果、予定通り七合目の見晴館という山小屋に到着し一夜を過ごした。
見晴館は標高3000M付近にありきれいな星空の見える場所だったが、山小屋の布団のせいで喘息になりあまり寝られなかった。

翌朝大半のスカウトは見晴館で待機することを選択し、出発時の半数以下の人数で出発した。
周知の通り富士山の山頂付近は空気が薄いため、少し動いただけで息が上がってしまう過酷な世界である。しかし国際部のスカウトは長い列になりながらも高山病にならず、スケジュールに遅れないぎりぎりの速さで着実に足を進め、遂に12日昼過ぎ頂上に到着した。

着いて間もなく下山を始めた。
というのも、8月12日は前述のとおりICSC の始まる日だからである。
帰りは砂走という砂ぼこりの舞う緩やかな下り坂。苦労して登った道を一瞬で下った。
外国人スカウトは上機嫌だった。(続く)

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