先輩や仲間に励まされて

IMG_505414団オーバーナイトハイクは、かなり蒸し暑くなった6月13日午後から始まりました。
スカウト集合に先立ってリーダーは14時に集合し、企画者であるローバースカウト達の進行で概要やお互いの連絡方法、参加スカウト名などを綿密に確認。
なんといってもお台場海浜公園を17時に出発し、成城教会に戻ってくるのは翌日の明け方。
5か所に設けるチェックポイントを担当するのも、スカウトから見えないように安全確認をしながら走行するパトロールを担当するのも、リーダーたち。
今回は本部とを結ぶ連絡として「LINE」が大活躍でした。

ボーイスカウトとベンチャースカウトは「すずちゃんの銀魂バスケット班」「パウエルのあごクイ班」にわかれ、ガールスカウト東京57団、58団のスカウトとともに、すでにチームワークはばっちりの様子です。
一晩歩きとおすなんて、眠気も襲ってくるし疲れてくるし、荷物は肩に食い込んでくるしで、小学校高学年のスカウトにとってはかなり過酷なプログラム。
「もう歩けそうもない…」
と弱気になった時にこそ、同じ班の先輩たちの明るさやちょっとしたフォローにずいぶん助けられるのです。
いつもなら当たり前と思っている仲間の気遣いにハッとしたり、自分のかけた何気ない言葉に仲間が笑顔になってまた歩く元気を取り戻したりと、夜中にはドラマがいっぱいです。
しかもこの日は身体にまとわりつくような湿気、そして夜半から小雨が降り始めるという気の毒な状況。

先輩であるローバースカウト達は、「先発隊」「後発隊」としてスカウト班の前後を守って歩いています。
サークルやバイト、学校行事などで遅れてでも参加して一緒に歩きたくなるくらい、厳しいけれどものすごく楽しかった思い出が詰まっているこの14団オーバーナイトハイクには、久しぶりに顔を見せたスカウトもいて旧交を温める格好の場でもありました。

DSCN1317[1]今年もコマ地図を手に道を探しながら次のチェックポイントをめざしていくものでしたが、そのコマ地図には企画者スカウトのメッセージがいっぱい。
「みんな、オーバーナイト参加ありがとう!序盤は大通りが多いので比較的歩きやすいと思う。だが、まだ人通りのある時間帯なので、列を乱さないよう心がけよう」
から始まって
「CP1までお疲れ様!でも、こっからもっと疲れるんだ…でも、みんなで楽しく話しながら歩いてたりしたらすぐついちゃう。楽しくね!!楽しく!!」
「だんだん住宅街になり、目印になるものが少なくなってくる。指示をしっかり理解して進もう。残り半分ガンバッテ!!」
という、歩行中の注意点だけでなく応援も。

一コマ一コマを丁寧に描き上げただけあって
「すずちゃん班を見失いました!捜索します!」
などの情報がパトロール車から入っても、本部とパトロール車に分かれて見守る企画者スカウトたちは慌てることなく
「ああ、やっぱり。ここはわかりにくいから」
「左側を歩かなかったんだね、だからそれちゃったんだ。」
と、あたかもそこで一緒に見ているように電話で対策を話し合っている。すごいなあ…

参加したスカウト達は全員完歩。
疲れ切ってはいたものの、成城教会に明け方戻って来た時は大きなプログラムを完結し大満足の笑顔でした。
そしてもちろん、企画者スカウト達も。
「もっとこうすればよかった」
などと思うこともたくさんあったようだけど、パトロール車から降りてきた相方と思わずハイタッチ。
最後の一か月は特に気の休まることのないくらい、準備に追われていたからね。
後輩たちが見事に楽しく歩きとおしてくれたこと、徹底的に安全対策を取るようリーダーたちからうるさく言われて対応してきて無事に終了したことで、ほっとしたことでしょう。

よい経験が、いつでも、どんな時でも、自分からそうしたいと願えば味わえるのは、ボーイスカウト活動の本当に大きな魅力です。
失敗も失敗ではなく一つの糧となって、スカウトたちの心を育てているに違いありません。

コース
お台場海浜公園➡埠頭公園(サブチェック)➡高輪公園➡浜川公園➡戸越公園(豚汁サービス)➡都立大学駅高架下➡玉川中町公園(サブチェック)➡馬事公苑➡成城教会
28.8㎞ 7時間40分

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