カブ隊、この夏は富士吉田市にある民宿に3泊4日での舎営。
富士山のおひざ元に行くので、カワイ隊長が用意したしおりは「グレートネイチャー フジ!!」。もちろん隊長お得意のクイズは富士山バージョン。出発の一か月前から「どんなことをするのか」「舎営で気をつけること」「準備するもの」といった話を聞いたり、準備集会ではキャンプファイヤーの誘導灯作りをするなど、スカウトたちの気持ちはどんどん盛り上がっていく。
ギャングエイジでもあるカブスカウトたちは、とにかくじっとしていることもないし、いつも何かしら興味を持っていてモットーの「いつも元気」そのもの。「静かにしろ!」と叱るのはリーダーもつまらないので、考えられたのが「ふ・じ・よ・し・だ」で始まる自分たちのルール作り。たとえば「ふざけない」「時間をまもる」「より道をしない(どこに寄り道するつもり??)」「静かにする(どうぞお願いね)」「だらけない(ほんとに??」。これを事前集会で隊長に提出していた。宿舎に落ち着いて、まず最初の組集会で取り組むのが看板作り。もちろん隊長から手渡されたルールも一緒にはりつけた看板が部屋のドアに掲げられると、もうそこはぼくらの城。「ノックをしてから入れ」とか「合言葉は?」「暗号を入れろ」と入城の諸注意も画用紙に書かれている。
ホームシックはつきもので、たいて初日の夕方から1人か2人がめいったり、おなかが、頭が痛い…と言いはじめ、女性リーダーの部屋にお泊りすることになる。日中は元気いっぱいでも、やはり大好きな家族や家が恋しくなって涙が出てしまうことも。魔法の薬はもちろんリーダーが用意していて、「これを飲めば気分がよくなる」と白い錠剤を一粒大事そうに手渡されたり「痛みが止まるよ」といわれ、いい匂いのするクリームを塗ってもらったりする。
舎営中は登山をしたりデンづくりをしたり、いつもの集会ではなかなかできない大がかりなプログラムが目白押しだけど、やっぱり最終日のキャンプファイヤーは一番心に残る思い出。それぞれの組におこった事件やトピックスを盛り込んだスタンツ(寸劇)を考えておく。リーダーが盛り上げるソングやゲームの合間に「はい!1組のスタンツ」と振られると、ドキドキで、でもちょっと得意そうに組のなかまと一緒に前に出て、火のそばで披露する。
寂しい気持ちやうれしい気持ちを味わい、我慢もしたしちょっと喧嘩にもなったけれどやっぱりこの仲間で一年間同じ組でいた意味はあるんだよね。いろんなことを一緒に体験できたこと、それは何物にも代えがたいキミたちの宝もの。一つ一つが心の栄養になっていて、力となる。大きくなった時が楽しみだね。