真夜中の世田谷を駆け抜ける ~地区ベンチャー50㎞ナイトハイク~

IMG_8033第45回ベンチャースカウト50㎞オーバーナイトハイクが行なわれました。
11月8日-9日の天気予報は雨…ごめんね、雨女と雨男のリーダーが奉仕するばかりに、キミたちにつらい思いをさせて…と申し訳なく思っていたのですが、どうも出場した14団の6名のベンチャースカウトたちは晴れ男ぞろいだったとみえて、大会中はずっと雨粒の落ちることのない「ナイトハイク日和」。よかった!!

このオーバーナイトハイクは世田谷地区内の4個団のリーダーが合同で企画するもので、毎年スタート、チェックポイント、ゴールがちがいます。昨年は14団も担当団で高尾山から成城学園まで戻ってくるコース、一昨年は東京スカイツリーと東京タワーの夜景を堪能するコースとさまざま。いずれもあらかじめスカウトには「座標」が示されるだけ。スカウトはこれまで培った技能によりスタート、チェックポイント、ゴールを割り出し、どのコースをとれば一番短く楽に次に進めるかを計画、下見、準備を進めていきます。
今回のコースは、駒沢公園➡北烏山➡世田谷公園➡駒沢給水所で課題➡祖師谷公園➡兵庫島で課題➡多摩川遊園➡赤堤教会という、世田谷区内を縦横に巡るもので、何度も世田谷通りを渡ることで、下見の時点で「こ…心が折れそう…」と嘆く声が出るほど精神的にはかなり厳しいものとなりました。

150792014団から参加したのは6人。
7人目のスカウトは、残念ながら当日部活中にけがをしてしまい急きょ不参加。それでも地区内で最多数参加でした。なんといっても前の週に新人歓迎キャンプに出かけた14団スカウトたち、一晩の間に「お互いに協力もしあうけれどそれぞれがライバル」という意識を高めてきたようです。
何度目かの参加となる3名と初参加の3名が、セレモニーを前にアップしながら実にいい顔をしていました。

第1チェックポイントの北烏山の担当は10団と14団。
隊長やリーダーが詰めていて、やってきたスカウトの健康状況も見つつタイムを本部に連絡したり、チェックカードに記入したりと大忙し。いつもと変わらない表情のスカウトもいれば、早くも足がつって辛そうなスカウトも。「頑張れ、まだ大丈夫だ!」と激励を受け、次に向かってまた走り出します。もちろん第2、第3とも各団のリーダーが待ち受けていてスカウトを陰ながら支えます。
ローバースカウトも何人か奉仕に来ていて、後輩の頑張りを見守っていました。「あ~、もう、自分が走ったほうが気が楽だ…!」と頭をかきむしるように到着を待つ姿、担当のチェックポイントにスカウトの姿が見えるたびにぱっと上着を脱いで、きちっと報告を受ける姿は本当にさわやか。後輩を思い、自分の来た道を思い返し、これからを描くローバースカウトたちに会うと、いつもビーバーやカブ、ボーイで退団してしまうのって本当にもったいないなって思います。途中でちょっと休憩したとしても、やっぱり19年間の一貫教育で育つことでいつの間にか身につく様々なチカラは、ローバー年代になった時にはっきりわかるのですね。

IMG_8054さて、20時半にスタートし一着でゴールしたのは6団のスカウト。彼は昨年もそうだったのだけど、「本当に走ってきたの?」と聞きたくなるくらい爽やかにゴールしてくるのです。しかも1時56分という驚異的な速さ。すごい高校生がいるものですね!
14団のスカウトたちも全員が健闘しましたよ!もちろん。
5位、7位、9位と入賞という素晴らしい成績も出ましたが、初めての参加にもかかわらずゴールまで走りぬいたこともとっても素晴らしかった。途中で泣きたい気持ちにもなっただろうし、悔しさやうれしさも味わったのではないかな。
夜中じゅう走りながら、これまでともに歩んできた仲間の存在に改めて何かを感じ、またそれがより強い信頼や絆に結びついていく。今年も素晴らしい姿をたくさん見せてもらいました。
ベンチャースカウト諸君、お疲れ様でした。そして、どうもありがとう!!