私とオリンピック

2020年に東京でオリンピックが開催されることになりました。東日本大震災からの復興はまだまだ途上であり、福島原発の汚染水問題も解決とは言い難い状況で、お祭りムードに浮かれてばかりはいられませんが、世界中の人々が一堂に集う「平和の祭典」が身近な機会として与えられたことは喜ばしいことだと思います。

前回の東京オリンピックは、1964年10月10日(この日を記念して10月に「体育の日」という祝日が設けられました)に開会しました。当時ボーイスカウト(中学1年生)だった私は、サッカー会場となった駒沢のスタジアムでスカウト仲間と共に参加各国の国旗を掲揚し、大変誇らしく思い出深い時間を過ごすことが出来ました。

「近代オリンピックの父」と呼ばれるクーベルタン男爵は、「オリンピックで重要なことは勝つことではなく参加すること」そして「人生にとって大切なことは、成功することではなく努力すること」と語ったと伝えられています。この言葉はスカウト活動にも通じることで、いろいろな機会に積極的に参加し多くの人(価値観)を知り、勝利(成功)のためではなく、人のために何をなすべきか考えて行動(努力)することが重要だと言えます、「おもてなし」の精神で。

(田代晋平育成会常任理事からのメッセージ 14団ニュース2013年10月号より)

東京五輪国旗掲揚協力記念メタル(江口春雄氏提供)

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